②そのまま工業に使う塩 一般工業用

塩そのものが持ついろいろな性質(せいしつ)が、身近な工業製品(せいひん)に利用されています。皮なめしやイオン交換樹脂(こうかんじゅし)の再生(さいせい)、染料(せんりょう)、合成(ごうせい)ゴム、いろいろな化学薬品(かがくやくひん)の製造(せいぞう)などに塩が使われています。

とちゅうで使うだけで、品物の中には入っていないものもあるぞ。×がついているのがそうじゃ。
塩の使いみちを考えるヒント
塩のまま工業に… 革製品
グローブは革でできているよ。くつ、かばん、さいふなど、革でできているものは、塩がないとちゃんと作れないんだ。
原料(げんりょう)の皮は塩漬(しおづ)けで保存(ほぞん)されている。「皮なめし」加工をすると「皮」が「革」になる。なめしに使う薬品の反応調整(はんのうちょうせい)にも塩が使われる。
塩のまま工業に… 合成ゴム
タイヤは合成ゴムでできているよ。塩は入ってないけど、作るときには必要(ひつよう)なんだ。
合成(ごうせい)ゴムを作るとちゅう、ゴムの粒(つぶ)といらないものがまざったドロドロのものができる。塩を使うとゴムだけを集められる。
塩のまま工業に… ほかにもいろいろ 一般工業のなかま
食べものにも、工業用の塩がかくれているよ。人間が直接(ちょくせつ)食べるわけじゃない塩は、一般工業用のなかまなんだ。

家畜用
(かちくよう)

塩は、牛などの草食動物にも必要(ひつよう)だ。牧場ではエサにまぜたり、かたまりの家畜(かちく)用塩を自由になめられるようにして育てる。だから、牛乳やバターやチーズ、牛肉や豚肉(ぶたにく)なども、塩がなければできない。

砂糖
(さとう)

塩は入ってないが、白い砂糖を作る工場で塩を使う。砂糖液(さとうえき)の中の色のもとをイオン交換樹脂(こうかんじゅし)にすいつけてとりのぞく。よごれたイオン交換樹脂を元に戻(もど)すのに塩水が必要なのだ。

道路の塩

水は0℃で凍(こお)るが塩水は0℃以下になっても凍らないから、塩をまいておくと雪が降(ふ)っても道路が凍らない。車の安全を守る塩だ。

カツオ漁船
(ぎょせん)
塩(冷凍)
(れいとう)

水は0℃で凍るが、こい塩水は-21℃まで凍らない。漁船の水槽(すいそう)に入れたこい塩水を-21℃に冷(ひ)やし、とれたカツオを入れれば、すばやく凍らせることができる。冷凍用の塩だ。

 

塩の使いみちを考えるヒント

塩がどんな品物に使われるかを考えるとき、だいじなことがある。それは、その品物が「なにでできているか」ということだ。

できあがった品物の姿(製品)じゃなくて、その品物がなにでできているか(素材)がだいじなんだ。なにでできているかに注目しながら、どんな品物に塩が使われているかをみてみよう。

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