たばこと塩あれこれVarious topics of tobacco and salt

ミュージアムコレクション

たばこ入れ

金唐革一つ提げたばこ入れ

金唐革一つ提げたばこ入れ
前金具銀 菊花彫り
裏 座四分一 無地
根 付象牙(ぞうげ) 四分一(しぶいち) 福禄寿(ふくろくじゅ)彫り鏡蓋(かがみぶた)(銘猩々天民)
緒 締象牙 抱茗荷紋透かし彫り
(谷容斎)
提 緒組紐
寸 法 8.0×10.5cm(袋の部分のみ)

※こちらは常設しておりません。

この金唐革(きんからかわ)は17世紀末の北オランダで制作されたものです。意匠は、赤・白・緑の彩色に、フランスのルイ王朝様式の花模様が見られます。罫線に囲まれた部分もあり、一枚の金唐革の縁の部分を使用したと考えられます。袋の縫製は、縫い目が均一な閑清縫(かんせいぬい)で大変に美しい仕上りを見せています(残念ながら現在この技法は、伝わっていません)。根付(ねつけ)には、猩々天民(しょうじょうてんみん)の福禄寿(ふくろくじゅ)の鏡蓋(かがみぶた)が付けられています。このたばこ入れは、昭和の名人と称された落語家、八代目桂文楽の旧蔵品です。