たばこと塩あれこれVarious topics of tobacco and salt

たばこの歴史と文化

江戸時代のたばこ文化

楽しみといこい

たばこは、江戸文化にとけ込み、欠かせない風俗のひとつとなりました。特に庶民にとっては数少ない身近な楽しみであり、生活のなかのいこいとして疲れをいやすものでした。また、会話しながらの一服は、雰囲気をなごやかなものにし、来客にはもてなしのひとつとなるなど、社交の場でも活躍したのです。いつでも喫煙できるように行楽や旅にも携えられました。きせるやたばこ入れの喫煙具にも、庶民の「粋」の精神が発揮され、人よりも凝ったものや、良いものを持つことが自慢されていました。

生活の中で

「咲分ケ(さきわけ)言葉の花 おかみさん」

「咲分ケ(さきわけ)言葉の花 おかみさん」
喜多川歌麿(享和ころ)

仕事の合間に

「大原女(おはらめ)花見図」(部分)

「大原女(おはらめ)花見図」(部分)
喜多川藤麿(寛政〜文化ころ)

行楽に

「汐干狩り」

「汐干狩り」
歌川豊国(寛政ころ)

旅に

「木曽街道六十九次の内軽井沢」

「木曽街道六十九次の内軽井沢」
歌川広重(天保ころ)

ききたばこ(たばこの味くらべ)

「国分煙草七種の評并讃(こくぶたばこななしゅのひょうならびにさん)」(部分)

「国分煙草七種の評并讃(こくぶたばこななしゅのひょうならびにさん)」(部分)
春木南溟(天保3年)