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ピースのデザイン改装

鳩がオリーブの葉をくわえているピースのデザインは、アメリカの商業デザイナー、レイモンド・ローウィによるもので、昭和27年(1952)の4月に発売されました。ピースのデザイン改装にあたって、ローウィに支払われた金額は150万円。当時、内閣総理大臣の月給が11万円だったことからみても、いかに高額であったか推察できます。当然、マスコミなどでも話題となりましたが、この新しいデザインのピースが発売されるやいなや、売り上げは、前年同月に比べ3倍にもなりました。のちに商業デザインの成功例として取り上げられるピースのデザインは、復興期にあった日本の産業界にも強い影響を与え、「デザインが嗜好まで変えた」ともいわれました。また、その濃紺地は「ピース紺」という新しい色調を生むなど、一般の人々の間にもデザインに対する関心を深めるきっかけとなりました。

ピース試作デザイン

ピース試作デザイン

左:改装前 右:改装後

改装前        →        改装後