特別展Exhibition

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嗅ぎたばこ入れ 人々を魅了した掌上の宝石

嗅ぎたばこ入れ 人々を魅了した掌上の宝石

ヨーロッパの嗅ぎたばこ入れ

18世紀に入って香料や薬味が調合された嗅ぎたばこが、広く販売されるようになると、嗅ぎたばこを収納する容器が必要になってきました。その容器も最初は、ボンボニエールと呼ばれる砂糖菓子を入れる小箱や白粉入れなどを代用していたといわれていますが、やがて嗅ぎたばこ専用の容器である嗅ぎたばこ入れ「スナッフボックス」が作られるようになりました。フランスでは18世紀中頃から、当時の工芸の粋を集め、金台にエナメル仕上げし、さまざまな宝石を施した「ゴールド・ボックス」とも称される豪華な嗅ぎたばこ入れが制作されています。このフランスで作られた金台エナメル仕上げの嗅ぎたばこ入れは、フランス宮廷のみならず他の国々の宮廷でも人気が高かったため、各国でもこれをまねた作品が数多く制作されています。また、19世紀には、嗅ぎたばこを嗜む風習が一般の人々の間でも行われるようになり、木や角製、合金製などの安価な嗅ぎたばこ入れも数多く作られましたが、その形は自由奔放で、造形的にはさまざまなものが見られます。 嗅ぎたばこを嗜む
18世紀フランスの
地方領主(銅版画)

Photo 金台エナメル仕上げ人物模様
嗅ぎたばこ入れ
Photo 金台エナメル仕上げ童子模様
嗅ぎたばこ入れ
Photo 金台エナメル仕上げ風景模様
嗅ぎたばこ入れ
Photo 金台エナメル仕上げ狩猟模様
嗅ぎたばこ入れ
Photo 金台鼈甲張りローマンモザイク
水鉢に鳩模様嗅ぎたばこ入れ
Photo 角製動物頭像嗅ぎたばこ入れ
Photo 金属製メダル象嵌ハート形
嗅ぎたばこ入れ