
たくみのたくらみ 〜きせる・たばこ盆・たばこ入れにみる職人の手技〜
- きせる・たばこ盆・たばこ入れにみる職人の手技
- 江戸時代初めから大正末まで、日本では細刻みたばこをきせるで嗜むのが主流でした。紙巻きたばこ(シガレット)とは違い、人々は、きせるの手入れをし、好みの銘柄の刻みたばこを手に入れ、火打石やマッチで火をつけ、手間ひまをかけて一服を楽しんでいました。
きせるでの一服には、刻みたばこや火付け道具など喫煙に必要な道具をまとめておくたばこ盆が、外出時に携帯するためにはたばこ入れが必要でした。これらの喫煙具は実用品であるばかりでなく、たばこ盆は調度品、たばこ入れは装身具として持ち主のこだわりを反映するものでもありました。このため、人々はこぞって珍しい素材や凝った細工の喫煙具をあつらえました。
緻密な彫りのきせる、絢爛豪華な蒔絵のたばこ盆、更紗や金唐革など舶来の素材を用いたたばこ入れ、手のひらサイズの着火具などには、日常で使うことを前提にしつつも、美を求める職人たちの手技の粋が詰め込まれています。
今回の企画では、職人芸ともいうべき細工の数々に着目し、便利なだけでも、美しいだけでもない、「用」と「美」を兼ね備えた喫煙具を通して手技の妙をご紹介します。
主 催 | たばこと塩の博物館 |
---|---|
会 場 | たばこと塩の博物館 4階特別展示室 |
開館時間 | 午前10時〜午後6時 (入館締切は午後5時30分) |
休館日 | 毎週月曜日(ただし、12月24日、1月14日は開館)、12月25日(火)、12月29日(土)〜1月3日(木) |
入館料 | 一般・大学生 100円(50円) 小・中・高校生 50円 (20円) ( )は20名以上の団体料金 ※満70歳以上の方は無料(要証明書) |

うずらの介
(『煙草恋中立(けむりぐさこいのなかだち)』より)
- 展示関連講演会
- 11月18日(日)
- 「漆工芸あれこれ−世界を魅了した日本の技と美−」 日高薫(国立歴史民俗博物館教授)
- 11月25日(日)
- 「手技拝見! 展示のみどころ」 西田亜未(当館学芸員)
- 12月2日(日)
- 「八代目桂文楽とたばこ入れ」 対談 柳家小満ん×岩崎均史(当館主席学芸員)
- 12月9日(日)
- 「江戸の匠たち」 半田昌之(当館学芸部長)
※いずれも午後2時から1階視聴覚ホールにて開催。参加費無料(ただし、入館料は必要です)。
※定員は80名(当日先着順で、開館時より整理券を1名様につき1枚配布します)。