特別展Exhibition

過去の特別展

たば塩コレクション ~喫煙風俗を概観できる収蔵品~

昭和初期に始まった収集事業は、昭和12(1937)年の日中戦争勃発によって中断を余儀なくされました。さらに、大蔵省の仮庁舎が昭和15(1940)年の火災で焼失しましたが、幸い、主だったものは大蔵省の大金庫や三菱倉庫のビルに保管されていたため無事でした。その後、戦時中の空襲に遭うこともなく奇跡的に残った収集品は、昭和53(1978)年、たばこと塩の博物館の開館に伴い、その収蔵庫に保管されるようになりました。
当館のコレクションは、江戸時代以来の日本のたばこ文化のあり方を探る上で重要なものを集めるところから始まったため、例えば、肉筆絵画や浮世絵でいえば、絵師や時代などにも偏りがなく、その変遷や多様さを概観できるコレクションとなっています。また喫煙具においても、近世から近代の装身具・工芸資料としても注目されるものが多く含まれています。

「近代七才女詩歌 讃州井上通」喜多川歌麿画
享和(1801-1804)頃

江戸時代のきせる各種

支那綴錦雲龍模様利休形女持懐中たばこ入れ

風覆付き九曜文蒔絵手付たばこ盆