まずは、塩について知っておきたい内容を紹介します。1年間で塩はどのくらい使われているのか?
食べる塩や食べない塩はどこから来るのか? など、塩のひみつをさぐります。
- 日本で使われる塩は1年間に約(やく)900万トン。そのうち調味料(ちょうみりょう)として家庭で使われる塩の量(りょう)は、3%しかありません。食品工業用(しょくひんこうぎょうよう)と合わせても、食べものに使う量は全体の15%にもなりません。塩のほとんどはソーダ工業などの工業に使われ、いろいろな工業製品(こうぎょうせいひん)などに姿(すがた)をかえて、私たちの生活を支(ささ)えています。実は食べもの以外(いがい)に使う量の方がずっと多いのです。このように使われる塩のうち、国内で作られているのは、15%くらいしかありません。
-
日本で使われる塩は、約(やく)85%を輸入(ゆにゅう)にたよっています。その多くはメキシコやオーストラリアで作られた天日塩(てんぴえん)です。
※輸入(ゆにゅう)した天日塩(てんぴえん)を原料(げんりょう)とするなど、これ以外(いがい)の方法で作られる塩もあります。
-
1リットルに30グラムくらいの割合(わりあい)で、溶(と)けています。
-
ゴミや砂(すな)や微生物(びせいぶつ)などがこしとられます。ろ過が不十分(ふじゅうぶん)だと塩に色がつきます。
-
イオン交換膜(こうかんまく)という特殊(とくしゅ)な膜と電気の力で塩分(えんぶん)が集められて、海水の約(やく)6倍の濃(こ)い塩水になります。
-
煮(に)つめて水を蒸発(じょうはつ)させていくと、塩が結晶になってあらわれます。
-
塩の結晶についていた水やにがりが、脱水機(だっすいき)でとり除(のぞ)かれます。脱水の度合(どあ)いで、水分、純度(じゅんど)が決まります。
-
袋(ふくろ)や箱(はこ)、ビンなどに入れられ、船やトラックでお店に運ばれて、みんなの家にとどきます。
この塩田(えんでん)では、1年間に約(やく)100mmしか雨が降(ふ)らない。砂漠(さばく)のような乾燥(かんそう)した気候(きこう)なので、太陽と風の力だけで海水から水を蒸発(じょうはつ)させ、塩を作ることができる。できた塩は船で日本に運ばれ、おもにソーダ工業に使われ、私たちの生活を支(ささ)えている。オーストラリアでできた天日塩(てんぴえん)も同じように使われる。