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特別展Exhibition

過去の特別展

持ち主の趣向が色濃く反映された喫煙具の「用」と「美」

16世紀末頃に日本に伝来したとされるたばこは、髪の毛ほどの細さに刻み、きせるで喫煙するという独自のスタイルで定着して、紙巻きたばこへと主軸が移る昭和前期まで続きました。
きせるでの喫煙が広まるのにあわせて、たばこ盆やたばこ入れといった喫煙具も生み出され、持ち主のこだわりを反映するようになっていきました。人々はこぞって珍しい素材を用い、金工や漆芸をはじめとした装飾を施しました。そこには、さまざまな分野の職人たちの巧みな技を見ることができます。
また、江戸から明治へと移りゆく時代の中で、廃刀令の施行によって日用品への転向を余儀なくされた刀装の職人たちの技術も喫煙具に応用され、優れた作品が生み出されていきました。

本展では伊達政宗愛用のきせるから始まり、喫煙具を制作した職人や、持ち物としての喫煙具にこだわった歌舞伎役者や噺家など、「伊達男」たちのエピソードを交えながら、きせる、たばこ盆、たばこ入れを中心に、刀装具なども合わせて150点以上の資料を展示。細部にまでこだわりを見せつつ、実用も兼ね備えた「用」と「美」の世界をご覧いただきます。

また会期中、3階コレクションギャラリーでは「山本コレクション 近代の袋物—たばこ入れからバッグまで—」を同時開催。幕末に創業した神田鍛治町の老舗「ヤマモト鞄店」より当館に寄贈いただいた、明治〜昭和初期のレトロモダンな袋物から仕立て前の素材まで、数々の資料を初公開します。

主催 たばこと塩の博物館 会場 たばこと塩の博物館 2階特別展示室
開館時間 午前10時~午後6時
(入館締切は午後5時30分)
休館日 月曜日(ただし、1月9日は開館)、
12月29日(木)〜1月3日(火)
入館料 一般・大学生 100円(50円)
小・中・高校生 50円(20円)
満65歳以上の方 50円(20円)※年齢が分かるものをお持ちください。
※( )内は20名以上の団体料金。
※障がい者の方は 障がい者手帳などのご提示で付き添いの方1名まで無料。
「印伝革縁取り腰差したばこ入れ」

「印伝革縁取り腰差したばこ入れ」 前金具:銅 稲穂に雀彫り
桂 光春 作

「雲龍文延べきせる」

「雲龍文延べきせる」 24.5m/素材:銀

ワークショップ
11月23日(水・祝)
「浮世絵のミニワークショップ」
彫師の彫りを見学した後、版木を摺ってみる体験イベントです。摺った版画は記念にお持ち帰りいただけます(摺りは1色のみ)。
協力:(公財)アダチ伝統木版画技術保存財団
  • ※当日2回。午前11時、午後2時から、1階ワークショップルームで開催(各回とも60分程度)。
  • ※定員は、先着40名(当日開館時より、整理券を1名につき2枚まで配布します)。
  • ※参加には、入館料(一般・大学生100円/満65歳以上・小・中・高校生50円)が必要です。
    整理券配布時に枚数分お支払いいただきます。
2017年1月8日(日)
「蒔絵のワークショップ」(事前申し込み制・要参加費)
漆芸家によるミニレクチャーの後、漆の小皿に本物の金粉で蒔絵をするワークショップです。
協力:目白漆學舎

定員:20名(事前申し込み制)
参加費:2,000円(当日現金にてお支払いください)
対象年齢:小学生以上(小学生の方には保護者の同伴が必要です)

  • ※午後2時から、1階ワークショップルームで開催。
  • ※漆を使用するため、まれにかぶれることがあります。
  • ※別途仕上げが必要なため、その場で持ち帰ることはできません。
    ワークショップ終了後、仕上げをしたものを博物館より発送します。
  • 申し込み受付は終了いたしました。たくさんのお申し込みありがとうございました。
関連講演会
11月27日(日)
「現代の伝統彫金」
桂 盛仁(重要無形文化財〈彫金〉保持者[人間国宝])
2017年1月7日(土)
「伊達政宗ってどんなひと? ーその生涯と足跡」
佐々木 徹(仙台市博物館学芸員)
  • ※いずれも午後2時から、3階視聴覚ホールで開催。
  • ※定員は、先着90名(当日開館時より、整理券を1名につき2枚まで配布します)。
  • ※参加には、入館料(一般・大学生100円/満65歳以上・小・中・高校生50円)が必要です。
    整理券配布時に枚数分お支払いいただきます。
特別映画上映会
12月3日(土)・4日(日)
「武士の家計簿」(2010年・129分)
監督:森田芳光
出演:堺 雅人、松坂慶子、仲間由紀恵

磯田道史原作のベストセラーを映画化。“そろばんバカ”と呼ばれた加賀藩の下級武士が、藩の財政を切り盛りしていく姿を描く。
12月10日(土)・17日(土)
「忠臣蔵 天の巻/地の巻 総集編」(1938年・102分)
監督:マキノ正博、池田富保
出演:阪東妻三郎、片岡千恵蔵、嵐 寛寿郎

日本映画の父と謳われたマキノ省三への追悼10周忌で制作された、時代劇スター総出演による「忠臣蔵」映画決定版!
※本作品は戦前の映画のため、映像・音声に乱れがある場合がございます。
  • ※いずれも午後2時から(開場は午後1時30分)、3階視聴覚ホールで開催。
  • ※定員は、各回90名(席はすべて自由席。先着順で、定員になり次第締め切らせていただきます)。
  • ※観覧料無料。ただし、入館料(一般・大学生100円/満65歳以上・小・中・高校生50円)は必要です。
たばしお寄席
12月11日(日)
「中村仲蔵」
口演:五街道雲助(噺家) 解説:新藤 茂(国際浮世絵学会常任理事)
  • ※午後2時から、3階視聴覚ホールで開催。
  • ※定員は、先着90名(当日開館時より、整理券を1名につき2枚まで配布します)。
  • ※参加には、入館料(一般・大学生100円/満65歳以上・小・中・高校生50円)が必要です。
    整理券配布時に枚数分徴収させていただきます。
たばしお講座
12月18日(日)
近世考古学から見た喫煙具
「首里城跡出土喫煙具に見る琉球の喫煙文化」
講師:新垣 力(沖縄県立埋蔵文化財センター調査班主任専門員)

「考古資料から黎明期のきせるを探る 〜出土事例と合金組成〜」
講師:長佐古真也(東京都埋蔵文化財センター主任調査研究員)
  • ※午後2時から、3階視聴覚ホールで開催。
  • ※定員は、先着90名(当日開館時より、整理券を1名につき2枚まで配布します)。
  • ※参加には、入館料(一般・大学生100円/満65歳以上・小・中・高校生50円)が必要です。
    整理券配布時に枚数分徴収させていただきます。