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第38回 夏休み塩の学習室「世界 塩さんぽ」

世界 塩さんぽ 〜5つの地域の、5つのおもしろい話〜

塩の作られ方や使われ方は国や地域によってさまざまです。ここでは、ヨーロッパ、アフリカ、アジア、日本、アメリカに見られる、塩のおもしろい話をご紹介!

アフリカ
つくる
池の水から作る塩
サハラ砂漠の真ん中にあるニジェールのビルマ村では、地面にって地下水をためると、土中の塩分がとけ出て、塩水の池ができます。この池の水が強い日ざしで蒸発すると、池のに塩の結晶がたまります。

この塩は、ラクダのキャラバンで砂漠をこえて、750km先の遠くの町まで運ばれるぞ。塩は、ラクダが運びやすいように、のかたちにめられているのだ。

味つけ
塩レモンはアフリカ生まれ?
最近人気の塩レモンは、もともとモロッコ料理で定番の調味料です。レモンに十字の切りみを入れ、切り込みのなかに塩をめます。それを密閉できるビンに入れ、さらに、水、トウガラシ、ニンニクを入れてフタをしておくとできます。

モロッコのし料理「タジン」には、塩レモンがかせません。塩レモンをいちょう切りにしてに入れ、ビンの液体も少しえて肉や野菜といっしょに蒸します。

1か月ほどすると、塩のはたらきでレモンから水がい出され、風味がしてくる。半年以上いてから使うこともあるぞ。

保つ
ミイラづくりと塩
古代エジプトでは、くなった人の体をくさらせないように、ミイラにしていました。そのミイラづくりにも塩が使われていました。塩のはたらきで体から水がい出され、くさりにくくなるのです。

エジプトには、塩のなかまのナトロンがとれるがあり、ナトロンもミイラづくりに多く使われていたぞ。ナトロンには、脂肪を長持ちしやすい状態える力もあるのだ。

運ぶ・売る
言葉を使わずに塩と黄金を交換
西アフリカでは、言葉が通じない人どうしでも塩と黄金の取り引きができる、「沈黙交易」という方法がありました。まず、塩を持っている人が決まった場所へ塩を置き、立ちります。つづいて金を持っている人が同じ場所に金を置き、立ち去ります。塩を持ってきた人がってきて、満足できるの金が置いてあれば、金を持ち帰るのです。

塩を持ってきた人は、金の量に満足できなければ、そのまま立ち去る。金も塩もっているときは、取り引きがすんでいないことになる。塩を持ってきた人は、満足できる量の金を追加してもらえるまで、金を
持ち帰らずに見守るぞ。

その他
塩湖に集まるフラミンゴ
タンザニアのナトロン塩分濃度が高く、生物がみにくい湖ですが、赤い藻類のなかま「スピルリナ」は育つことができます。スピルリナがえると湖は赤くそまります。フラミンゴはスピルリナを食べに湖に集まります。

フラミンゴがピンク色なのは、赤い「スピルリナ」を食べているからなのだ。