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第38回 夏休み塩の学習室「世界 塩さんぽ」

世界 塩さんぽ 〜5つの地域の、5つのおもしろい話〜

塩の作られ方や使われ方は国や地域によってさまざまです。ここでは、ヨーロッパ、アフリカ、アジア、日本、アメリカに見られる、塩のおもしろい話をご紹介!

アジア
つくる
井戸の塩水で作る塩
中国の四川省には、大昔から、地下の塩水を井戸でくみあげ、それをつめて塩を作っている、「自貢」という町があります。

塩作りの町として発展した自貢。塩の商人たちがてた集会をするための建物は、今は塩の博物館になっています。

深くった井戸から塩水をくみ出すのは力仕事だった。牛に手伝わせるなど、昔から工夫されてきたのだ。

味つけ
小魚の塩辛
塩辛とは、魚などを塩づけにして発酵させた食べ物のこと。日本では、イカの塩辛が有名ですね。東アジアや東南アジアには、小魚や小エビを使ったものなど、さまざまな塩辛があります。魚肉がとけてみそのようになった塩辛を、つけダレやスープの味つけにも使います。

タイ東北部やラオスで食べられている小魚の塩辛「パー・デーク」(写真左)。塩をふくむ土から作った塩を使うぞ。このりのコーラート高原には、地下の塩水がしみ出て、土の表面に塩がふき出た場所が
あるのだ(写真上)。

保つ
なれずし
なれずしは、魚などを、米・塩と一緒発酵させた保存食です。田んぼで米を作る地域を中心に、アジア各地に広く見られます。淡水魚のなれずしが多いのは、田んぼにむ魚を、保存食にしたからだと考えられています。

左の写真はマレーシアの魚屋の店頭だ。青いに入っているのは、淡水魚のなれずし「プカサム・イカン」だぞ。

運ぶ・売る
西アジア遊牧民が塩を持ち運ぶ袋
草食動物は、えさとなる草に塩分がほとんどまれないため、塩をほしがります。草食動物を家畜にして生活する遊牧民は、この習性利用して、家畜のれを移動させます。

イランなどの遊牧民が使う塩袋凸型。口が小さく、家畜が袋に頭をつっこんで勝手に塩をなめられないから、家畜は塩をほしがって、塩を持っている人のいうことを聞きやすくなるぞ。

その他
光かがやくケウラ岩塩坑
パキスタンのケウラ岩塩坑は、世界最大級の岩塩抗です。ケウラの岩塩は、塩分が95%以上と純度が高く、食用にもできます。また、その美しさから観光地としても人気があります。

中には、岩塩でできたモスク(イスラムのおりをする場所)もあるぞ。岩塩が、中に入った電球でらされてキレイにかがやくのだ。